Outlook/OWAからメールが削除できない
メールが一切削除できなくなったとき
ユーザーからOutlookのゴミ箱からメールが削除できないという問い合わせがあった場合、RecoverableItemsQuotaの上限に達しているかもしれません。
LitiagtionHold(訴訟ホールド)がメールボックスで有効化されている場合、ユーザーが削除したアイテムは実は削除されず、Recoverable Items folderに格納されます。
これはメールボックスのアイテムの保全と、管理者が必要になった際にアイテムを取り出せるようにするための仕組みです。
このRecoverable Items folderの容量がいっぱいになってしまうと、ユーザーはそれ以上アイテムを削除することができなくなったり、見た目上空き容量はあるのにメールボックスが一杯ですという警告が出たりします。
確認
確認方法は以下の通りExchange PowerShell moduleのcmdletから。
TotalDeletedItemSize : 30 GB (32,215,605,650 bytes)
TotalItemSize : 8.5 GB (9,127,218,376 bytes)
ProhibitSendReceiveQuota : 12 GB (12,884,901,888 bytes)
RecoverableItemsQuota : 30 GB (32,212,254,720 bytes)
RecoverableItemsWarningQuota : 20 GB (21,474,836,480 bytes)
TotalDeletedItemSizeがRecoverableItemsQuotaに達しているのが分かります。
暫定対処作
Enable-Mailbox <user mailbox> -AutoExpandingArchive
EXO環境なら、メールボックスのAutoExpandingArchiveを有効にする(未実施の場合)。これにより一時的にRecoverableItemsQuotaが110GBになる。一ヶ月後からインプレースアーカイブの容量が無制限に拡張する。
加えてメールボックス自体のProhibitSendReceiveQuotaを拡張し、しばらくメールボックスで保持できるようにしてあげるとよいかも。
恒久策
Set-OrganizationConfig -AutoExpandingArchive
組織全体でAutoExpandingArchiveを有効にする。これによりインプレースアーカイブの容量が90GBに達すると勝手に拡張する。
この事実上ほぼ無制限のインプレースアーカイブのRecoverable Itemsにメインメールボックスの同領域から定期的に移動が行われるようリテンションポリシーを設定します。
あれ、設定しなくても今は勝手に移動してくれるんだっけな。
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